作年末、東京・八王子市に完成したばかりの『東京消防庁第9消防方面本部南多摩総合防災施設』の視察研修会が行われました。
こちらの施設は、東日本大震災の教訓をもとに、東京消防庁として初めて<危険物火災>の消火訓練を屋内で行うことができる設備が備わっています。
山の斜面を利用して作られた広大な敷地ではさまざまな災害を想定した訓練が可能だそうです。
そしてこの施設の救助機動部隊は、通称ハイパーレスキュー(Hyper Rescue)と呼ばれていますが、大規模災害等に対応するため、特別な技術・能力を持ち高度な救出救助能力を有する隊員と装備で編成される東京消防庁の特別高度救助隊です。
この日は、ちょうど奥多摩で発生した遭難事故で登山者の救助に当たっていました。
施設内には有毒ガスを測定する装置や、液体・個体の分析、炭素菌・生物材の測定装置、また、福島の災害で実際に使用された放射線を測る装置もありました。
こちらは心臓のわずかな振動をキャッチして、がれきの下など閉じ込められた人を捜し出します。
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132トンの重さを持ち上げることができる大型救護装置、奈良の大仏も持ち上げることができるそうです。
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この日は車の追突事故での救助訓練が行われました。
この施設にしかない特殊災害対策車はNBC 災害に対応するための車両もあります。
ハイパーレスキュー隊は、NBC災害に特化して訓練され、特殊な技術・能力を有する隊員や最新鋭の装備で編成されています。
※NBC災害とは核汚染などの『nuclear』、生物の『biological』、化学物質の『chemical』の頭文字を取った言葉です。例えば原発事故による放射能漏れ事故や、地下鉄サリン事件のような化学物質によるテロなどのことです
わたしたちの安全にいつも目を光らせてくれているんですね。。心強いですね。
ハイパーレスキュー隊のシンボル、セントバーナード犬の『バリーちゃん』も スイスで山岳救助犬として生涯で40人以上の人命を救ったそうです。